“ひろが”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒロガ
語句割合
61.5%
9.6%
9.6%
展開5.8%
3.8%
伝播1.9%
1.9%
1.9%
発散1.9%
蔓延1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕の眼に広島上空にひらめくく光が見える。光はゆるゆると夢のように悠然ゆうぜんと伸びひろがる。あッと思うと光はさッと速度を増している。
鎮魂歌 (新字新仮名) / 原民喜(著)
其が次第にひろがつて、過ぎた日の様々な姿を、聯想の紐に貫いて行く。さうして明るい意思が、彼の人の死枯しにがれたからだに、再び立ち直つて来た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あきらかに見、明に考へることが出来るやうに成つた。眼前めのまへひろがる郊外の景色を眺めると、種々さま/″\追憶おもひでは丑松の胸の中を往つたり来たりする。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ひとしきり展開ひろがったがやがて止み、雨にぬれ足に踏まれしどろに乱れた、芒や萱や藺草いぐさの中に、三本の脚がころがってい、三人の負傷者ておい半分なかば死んで、それが捨てられて燃えている
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
二個敵対の神祇は広大にひろがり、精微に入り、いかなる濶大かつだいなる物体のうえにおいても、いかなる緻密ちみつなる極微分子のうちにおいても、ともに存せざるところなく、ともに在らざるところなく
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
第一ういふことが余り世間へ伝播ひろがると、しまひには奈何どんな結果を来すかも知れない。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
西乃入に葬られた老牧夫のうはさは、直に根津の村中へ伝播ひろがつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
講師の中に賤民の子がある。是噂が全校へひろがつた時は、一同驚愕おどろき疑心うたがひとで動揺した。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
この乱流の間によこたはりて高さ二丈に余り、そのいただきたひらかひろがりて、ゆたかに百人を立たしむべき大磐石だいばんじやく、風雨に歳経としふはだへ死灰しかいの色を成して、うろこも添はず、毛も生ひざれど、かたち可恐おそろしげにうづくまりて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
これまた地の広さの知られざりし時においては、人智の極限を有力に示す語である。二十四節には「光明の発散ひろがる道、東風の地に吹きわたる所の路はいずこぞや」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
その所有物もちものは地に蔓延ひろがらず……邪曲よこしまなる者の宗族やから零落おちぶれ、賄賂まいないの家は火にけん
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)