“せびろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
背広67.7%
脊広25.8%
背廣3.2%
脊廣3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
せつ目の終わりになったとき、背広せびろを着て、ラシャのぼうしをかぶった男が目にはいった。その男はわたしのほうへ歩いて来るらしかった。
ひたいひろの大きな仏教に縁のある相である。ちゞみ襯衣しやつの上へ脊広せびろを着てゐるが、脊広せびろ所々ところ/″\しみがある。せいは頗る高い。瘠せてゐる所が暑さに釣り合つてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
したくと學士がくし背廣せびろあかるいくらゐ、いまさかりそらく。えだこずゑたわゝ滿ちて、仰向あをむいて見上みあげると屋根やねよりはたけびたが、つゐならんで二株ふたかぶあつた。すもゝ時節じせつでなし、卯木うつぎあらず。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御米およね御前おまい子供こども出來できたんぢやないか」とわらひながらつた。御米およね返事へんじもせずに俯向うつむいてしきりにをつと脊廣せびろほこりはらつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)