“スーツ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
背広66.7%
組服33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どちらを見ても、腰までの黒のゴム長に亜麻油の黒い防水衣という地獄の大鴉レベンのような集団アーミーの中に、高尚ハイブロオ背広スーツで出来のいいワットオの絵というんだから穏やかではなかろう。
南部の鼻曲り (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ひとつには、あなたのそのスマートな背広スーツがいけないんです。絶対、着目される。
ノア (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
あなたが国民服を持っているわけはなし、たぶんこういうことだろうと予想したので、それでこんな場所にしたわけです。背広スーツが認容されるのは、東京では、ここぐらいなものですからね
ノア (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
だまっていても白の背広スーツを買ってくる、山内をホテルに置いて、一人で買物に出るときは、両手錠とドアの鍵を忘れないが、それにしても、抜け目のないほど気のまわるこまめな男だった。
ノア (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
黒のむぎわら帽をかぶり紺の組服スーツが肩胛骨の上でなえた中年女がその店へ入って行き、白いうわっぱりを着た男に小さい紙片を渡した。
ロンドン一九二九年 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)