“かはべり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
川縁33.3%
川辺33.3%
河畔33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とき袖崎そでさきつゞいて、背後うしろからならんでた五六だいくるまが、がら/\と川縁かはべりを、まちして通過とほりすぎる。看板かんばん薄黄色うすきいろが、まくけた舞臺ぶたいはしおもむきえた。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
初夜しよやぎの今頃いまごろ如何いかなつ川縁かはべりでも人通ひとどほりはえてない。ひとくるまも、いづれ列席れつせきしたものばかりで、……前後あとさきくるまなかから、かれ引外ひきはづして、此處こゝはひつてたのである。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
代助はもんた。江戸川迄ると、かはみづがもうくらくなつてゐた。彼は固より平岡をたづねる気であつた。から何時いつもの様に川辺かはべりつたはないで、すぐはしわたつて、金剛寺坂こんごうじざかあがつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
私は、河畔かはべりの葦の洲の上で、一方の腕をたくみに水の上にのばせてゐる茱萸の樹の枝から枝へ吊つたハムモツクで、うたゝ寝の夢に烏頂天となつてゐた。
ダニューヴの花嫁 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)