“かわべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
河辺46.7%
川辺46.7%
河部6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昭青年はこれを機として落髪らくはつして僧となり、別に河辺かわべ鯉魚庵りぎょあんを開いて聖胎長養せいたいちょうように入ったが、将来名器の噂が高い。
鯉魚 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
別天地の小生涯しょうせいがい川辺かわべ風呂ふろ炊事場すいじばを設け、林の蔭に便所をしつらい、麻縄あさなわを張って洗濯物をし、少しの空地あきちには青菜あおなまで出来て居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
河部かわべの渡しで死んだとき、彼は胸に大海の茶入れをけていたという。あの豪骨ごうこつでも、やさしい風雅ふうがの一面があったとみえる。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうすでに看破していた吉川家の部下は、護送の途中、備中松山のふもとの河部かわべの渡しへかかったとき、渡舟わたしを待つ間に鹿之介が汗を拭っているすきをうかがい、うしろから不意に太刀を浴びせた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)