“おとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
阿父57.1%
御父10.7%
阿爺7.1%
御養父3.6%
於藤3.6%
父上3.6%
義父3.6%
亡父3.6%
3.6%
父親3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
阿父おとうさん、これちぎり立てのさくらなのよ。埃や毛虫の卵がくつ着いててもいけないから、一粒づつこの水で洗つて召しあがれよ。」
月々つき/″\にいさんや御父おとうさんの厄介になつたうへに、ひとぶん迄自分に引受けて、貸してやらうつて云ふんだから。だれたくはないぢやありませんか
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
二人の子供がその日当りのところにしゃがんで、しきりに何かしているので、傍へ行って見たら一生懸命に仕事に使う大きなおのいでいた。阿爺おとう、これでわしたちを殺してくれといったそうである。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
どこまでも人情的……もしくは常識的になっておりますので……あなたも主としてその御養父おとう様からお聞きになったお話を骨子として判断をなすった結果
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その犯人の顔や特徴をよく知っておられる、うちの御養父おとう様が生き残っておられた。
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
云いながら、信長は、身を曲げて、於藤おとうがそれを持って来るまでひじで頭を支えながら、浮舟のようにからだうかしていた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
於藤おとう。……これ、於藤」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
父上おとうさんをおれ申してのお願いで御座います。母上さん、何卒どうか……お返しを願います、それでないと私が……」とやっとの思で言いだした。母は直ぐ血相変て
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「オヤそれは何の真似まねだえ。お可笑かしなことをおだねえ。父上おとうさんの写真が何だというの?」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
氏は三木羅風君の義父おとうさんだと紹介される。そこで羅風君の話が出る。ついこの出発の前夜に私たちが逢ったことも私は伝えた。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
そこにはわが親友Mの義父おとうさんたる建築家のK大人が、もう顔を真赤にして小さく床柱にりかかって、いい機嫌で旅のころもはすずかけのう、篠かけのうであった。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
あなたの亡父おとうさんが、あなたのために考えておいたことなら、きっと、あなたがたを、良くお世話してくださるでしょう。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「震災には無事だったのかね。おとうさんやお母さんは……。」
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
十二月の十日のこと、珍しい御客様を乗せた一だい人力車くるまが門の前で停りました。それは奥様の父親おとう様が東京から尋ねていらしったのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)