『お伽草紙』
「あ、鳴つた。」 と言つて、父はペンを置いて立ち上る。警報くらゐでは立ち上らぬのだが、高射砲が鳴り出すと、仕事をやめて、五歳の女の子に防空頭巾をかぶせ、これを抱きかかへて防空壕にはひる。既に、母は二歳の男の子を背負つて壕の奥にうずくまつてゐ …
著者 | 太宰治 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 筑摩書房刊、1945(昭和20)年10月 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約2時間23分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約3時間59分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
虚
空
凄
灯
縁
上品
禍
隙
性
得
糞
臭
筋
一夏
木魚
床
実
面当
下品
一目
葛籠
間
荒
苅薦
艫綱
艫
霰
音
頸
骨太
火傷
粋
簪
海月
海人
水江
憩
御殿
建物
年
山
口惜
効
体裁
二山
一山
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