震動ふる)” の例文
軈て其音が波うつやうに、次第に拡つて、遠くなつて、しまひに霙の空に消えて行く頃、更に第三の音が震動ふるへるやうに起る——第四——第五。あゝ庄馬鹿は今あの鐘楼に上つて撞き鳴らすのであらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
芳の眼色は、急に變つて體躯からだ震動ふるへた。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)