錦子きんこ)” の例文
十七の娘、田沢錦子きんこは、薬指ににじむ、五彩の色をじっと見ながら、自分にいった。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
随明寺の総領娘錦子きんこさんはナカ/\綺麗な子だった。此方が又、自慢ではないが、秀才の誉れ高かった。その辺は寺町といって、お寺ばかり十何軒並んでいるから、皆お互に見知り越しだった。
合縁奇縁 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)