お虎ばゞあってたのしみに寝酒を呑んでいます所へ入って来たのは、鉄砲洲新湊町てっぽうずしんみなとちょうに居りまする江戸屋えどや清次せいじという屋根屋の棟梁とうりょうで、年は三十六で、色の浅黒い口元の締った小さい眼だが