醇粋じゅんすい)” の例文
このお力の給仕で、広瀬さんが得意の醇粋じゅんすいな日本料理を味っていると、焼けない前の小竹の店のことが今更のようにお三輪の胸に浮んで来た。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかし、これとして醇粋じゅんすいな物とは云えないが、はじめの物よりは、幾等か内容が豊富なのが取得であろうと思う。
『黒影集』の序詞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
羲之ぎしの書と称せられているものは、なるほど多くの人の言う通り清和醇粋じゅんすいである。
書について (新字新仮名) / 高村光太郎(著)