私はまた足もとのすなを見ましたらその砂粒すなつぶの中にも黄いろや青や小さな火がちらちらまたたいているのでした。おそらくはそのツェラ高原の過冷却湖畔かれいきゃくこはんも天の銀河ぎんが一部いちぶと思われました。
インドラの網 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)