跪坐かしこま)” の例文
主人の前で寝そべっている訳には行かないので、お菊はすぐによぎ跳退はねのけて蒲団の上に跪坐かしこまると、お熊はその蒲団の端へ乗りかかるように両膝を突き寄せて彼女かれの顔を覗き込んだ。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
と割膝に跪坐かしこまって、飲みさしの茶の冷えたのを、茶碗に傾け、ざぶりと土間へ
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)