“貫通銃創”の読み方と例文
読み方割合
かんつうじゅうそう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忘れもせぬ十二月二日、鴨下ドクトルの留守邸に、焼ける白骨屍体を発見したあの日、何者かの射つ機関銃のために、彼帆村は肩に貫通銃創かんつうじゅうそうをうけたではないか。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
寝台の上には、上衣を脱いだ胴衣チョッキ一枚の林一郎が、左胸に貫通銃創かんつうじゅうそうを受けて横たわっていた。生々しい血潮は、胴衣から流れて白いシーツをくれないに染め、まだ乾ききらず血の匂いを漂わしている。
火縄銃 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
貫通銃創かんつうじゅうそうですから、ピストルのたまがどこかになければなりません。室内を調べてみると、そのたまは一方のシックイ壁に深く突き刺さっていました。南田はその壁の前に立って自殺したのです。
妻に失恋した男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)