謝肉祭カルナヴァル)” の例文
謝肉祭カルナヴァル』や『葬送行進曲ソナタ』は七、八種のレコードがある筈だが、コルトーを除いて、ラフマニノフ以上に演奏した人がたった一人でもあったであろうか。
〈ソヴェトの謝肉祭カルナヴァル〉なんてなんのことだかわからない。生理的な刺戟で、考えてもいないものを見る末梢の夢は、中枢的な夢よりはるかに下等なことになっている。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
古代美の渋面であるサツルヌス祭も、しだいに度を強めてきてついに謝肉祭カルナヴァル末日となっている。
謝肉祭カルナヴァル
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「どこの謝肉祭カルナヴァルだっていいじゃありませんか。あたしたちが利用しているのはその精神なのよ」
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
あの『謝肉祭カルナヴァル』や『葬送行進曲ソナタ』には、全くラフマニノフ編曲と言いたいところが沢山あり、私ばかりではない、神経質な人が聴いたら、さぞ腹の立つことだろうと思っていた。
三十八年の春はみなでニースの謝肉祭カルナヴァルへ出かけ、花合戦の日まで長期の連続興行ベルマナントをやった。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
拙いどころの沙汰ではない、非常にうまい人であり、あの『謝肉祭カルナヴァル』や『葬送行進曲ソナタ』に加えた改削と主観も、ラフマニノフにおける場合は、充分許されていいと考えるようになったのである。