諸相しょそう)” の例文
「待てば海路とやら、諸相しょそう、いよいよ幕府の終焉しゅうえんをあらわしてまいりました。御宗家ごそうけからここへも、何かとはや、密々のおさしずが?」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そもそもまだ覚一も小法師の頃から、彼の、黒い網膜もうまくに映じていたこの国の内乱と諸相しょそうは、彼の琵琶にもつよい影響を与えずにいなかった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)