裂帛れつぱく)” の例文
樂聲は我を引いて怪しき巖室いはむろの中に入りぬ。是れ温柔郷なり。一呼一吸戀にあらざることなし。忽ち裂帛れつぱくの聲あり。幕は開きたり。
全く裂帛れつぱくの叫びとはこの時私がきいたのをいうのだろうが私はその刹那全身が一時に凍つたかと思つたのである。
殺人鬼 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
四絃一声 裂帛れつぱくのごとし
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)