表書おもてがき)” の例文
枕元に、美和子宛の速達が来ていた。表書おもてがきの筆蹟が、努めて違えてあるようだが、どこか、美沢のそれらしかったが、裏を返しては見なかった。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
使の者に聴くと、「国手——、国手——」と二三度小声で呼びかへしてゐたさうだが、返事の表書おもてがきには同じやうに「××国手」とこちらを国手扱ひにしてゐた。
硫黄採煉明細書と版に彫ったように正しく表書おもてがきがしてある。