国目付は津田平左衛門(幕府使番)柘植つげ兵右衛門(同)という二人。墨印は将軍家綱の花押かおうで、朱印より重いものである。亀千代は抱守だきもりにかかえられて、表広書院おもてひろしょいんで二人に会い、墨印を受取った。