蜀紅葵しょっこうあおい)” の例文
薄は大概すぐちぢれた。比較的長く持つ女郎花おみなえしさえ眺めるにはあまり色素が足りなかった。ようやく秋草のさみしさを物憂ものうく思い出した時、始めて蜀紅葵しょっこうあおいとか云う燃えるような赤い花弁はなびらを見た。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)