蛮殻ばんから)” の例文
「暑くったって脱ぐ訳に行かないのよ。上はハイカラでも下は蛮殻ばんからなんだから」と千代子が笑った。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうして高木から二つの品を受け取った時、彼女は改めてまた彼の半袖姿はんそですがたを見て笑いながら、「とうとう蛮殻ばんからになったのね」と評した。高木はただ苦笑しただけで、すぐ浜の方へ下りて行った。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)