華胄かちゅう)” の例文
現に筆者も華胄かちゅう学院の姫君たちが「あん畜生、こないだの約束をしょんべんしやあがった」とか「おいなあ公、こんどの火曜日はどうかつへエスケープしようぜ」
若殿女難記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
わが国の『六国史』は帝家の旧記にして、華胄かちゅうの旧記、諸記録は主としてその家々のことに係る。広く一国民の生い立ちを明らめんには、必ず民俗学の講究を要す。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
し木寺君が憤らなければ、二科の絵の多くは類人猿の描いた絵だとまで言いたいというのである。木寺君もムッとしたようだったが、そこは華胄かちゅうの出だ。思うことが言えない。
妻の秘密筥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)