莫蓮女ばくれんおんな)” の例文
美妙に、令嬢気質かたぎを捨てろとでもいわれたためか、お転婆てんばな、悪達者わるだっしゃだともいわれ、莫蓮女ばくれんおんなのようにさえ評判された。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
多年大勢の男を翻弄して来た莫蓮女ばくれんおんなのお年も、蛇吉という男に対しては我れながら怪しまれるほどに濃厚の愛情をささげて仕えた。蛇吉も勿論かれを熱愛した。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)