“荒谷”の読み方と例文
読み方割合
あらや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丑松は冷い空気を呼吸し乍ら、岩石の多い坂路を下りて行つた。荒谷あらやの村はづれ迄行けば、指のさきも赤くふくらんで、寒さの為に感覚を失つた位。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
荒谷あらやのはづれ迄行けば、向ふの山腹に連なる一村の眺望、暮色に包まれた白壁土壁のさま、其山家風の屋根と屋根との間に黒ずんで見えるのは柿のこずゑか——あゝ根津だ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)