臓器ぞうき)” の例文
もう一つの廃工場のわきをぬける。いよいよ骸骨館が目の前にあった。うすい月光をあびて、アルコール漬けの臓器ぞうきのように灰色だ。
骸骨館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
押さなければいいと思うぐらい、車が早く廻るので、乗ってる人の臓器ぞうきは少からず振盪しんとうする。余はこのトロに運搬されたため、悪い胃を著るしく悪くした。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)