脉々みゃくみゃく)” の例文
雪の深い、うつろ渓底たにぞこへ、吊されて下りたように悪寒おかんが身を襲って来た。頭の中で鉛を煮るように、熱く、重く、苦しくなった。手足の脉々みゃくみゃくは、飛び上るようにずきりずきり打ち初めた。
悪魔 (新字新仮名) / 小川未明(著)