かれは養父の死後ほどなく姓を河瀬とえ、聖護院宮しょうごいんのみやに仕えてその有司となったけれど、世上のありさまはその頃からにわかに変貌しはじめ、頻々ひんぴんたる異国船の渡来とともに
日本婦道記:尾花川 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)