綰物まげもの)” の例文
どんな頑丈な百姓でも自分の綰物まげものの嗅煙草入へ、村長が太い無骨な指を突つこんでゐるあひだは、帽子をとつたまま恭々しくさし控へてゐなければならないといふ始末。
筧の水というものはこの崖から絞れて落つる玉のような清水を集めて、小さい素焼きのかめに受けたので綰物まげものの柄杓が浮べてある。あたりはすすきが生いて、月見草が自然に咲いている。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)