結髪かみ)” の例文
旧字:結髮
結髪かみは町家だが、どうしたって居酒屋の亭主には見えない。陽やけがして嫌味にテカリ、砂っぽこりで磨きあげた陸尺面ろくしゃくづら。店の名も『かごや』というのでも素性が知れる。
糸の先につり針がついて、そいつがどこからか伸びて来て、右近の結髪かみに掛り、グウッと上へ持ち上げようとしている……まさに何者かが、喧嘩師茨右近先生を釣り上げようという魂胆こんたん
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)