結納金ゆいのうきん)” の例文
結納金ゆいのうきんは二十円、それも或る先輩からお借りしたものである。挙式の費用など、てんで、どこからも捻出ねんしゅつの仕様が無かったのである。
帰去来 (新字新仮名) / 太宰治(著)
とかなんとか浜口内閣のようなことを言って、もってきた結納金ゆいのうきんをまた懐中に入れてしまった。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
四万円は結納金ゆいのうきんということになった。お雪は完全に妓籍を脱したのだ。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)