粉河こがわ)” の例文
「よし、それでは、思い出させてやろう。釘をもて——粉河こがわ、その方共、そいつの手足を押えい」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
「では、お着がえも相なりませぬな。川関にもかからず、地頭の領も経ずに、高野へ参るには、ただ一つ、ここより天野山金剛寺の裏岳うらだけを越え、葛城かつらぎから粉河こがわへ出る細道のみでございますが」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)