節度せつど)” の例文
朝敵征伐の節度せつど(出征の祝い)を賜わるためにである。義貞はかがやく栄光の中に自分をみていた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
色の淺黒い、顏容かほかたちの引締つた、腕前も相當らしく見え、立居振舞にも節度せつどがあります。
私は、彼女の性質の幾分を、また彼女の習慣の多くを、彼女から吸ひとつて自分のものとした。もつと調和された思想と、もつと節度せつどのある感情と思はれるものが、私の心に巣喰ふやうになつた。