“笹尾”の読み方と例文
読み方割合
ささお100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はッ、御用に御座りまするか」と徒歩女中には口を利かせず、直ぐ駕籠あとに立った老女笹尾ささおが、結び草履の足下を小刻みに近寄った。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
用人の笹尾ささお喜内老人が、やがて但馬守のへやへ這入って、しばらく、ひそやかに話しこんでいた。喜内の嗚咽おえつが洩れた。老人は涙の顔を、懐紙につつんで退がって来た。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爺やとは老用人の笹尾ささお喜内で、兄弟たちには、少しも恐いところのない好人物なのである。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)