きび)” の例文
うちの親爺は精進期ポストのあひだぢゆうに春蒔麦なら十五袋、きびの四袋、白麺麭の百個ぐらゐも貰ひましたかねえ。
百姓は蜀麦とうもころしきびのようなものが常食であり、かきの皮の干したのなぞがせいぜい子供のよろこぶ菓子で、今はそんな時勢から見ると、これでもよほど有難い方だと
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)