稍仰向ややあふむ)” の例文
その証拠には実在の僕は目を開いてゐたのにもかかはらず、幻の僕は目をつぶつた上、稍仰向ややあふむいてゐたのである。僕は傍らにゐた芸者を顧み、「妙な顔がうつつてゐる」と言つた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)