女「あれも十九になります、お耻かしい事でありますが、詮方せんかたなしに身過世渡よすぎしも福田屋龍藏ふくだやりゅうぞう親分さんの処で抱えもすると云うので、行立ゆきたたぬから、今では小峰こみねと云って芸妓げいしゃになって居ります」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)