祭文サイモン)” の例文
さうして、江戸期において、ほゞ大きな四つの区分、説経・浄瑠璃・祭文サイモン・念仏が目につくが、此が長く続いた叙事詩の末である。
卜部のする護詞イハヒゴトは、平安期では祭文サイモンと言ひ、其表出のすべてをことほぎと称へ替へた。そして、寺々の守護神・羅刹神の来臨する日の祭文は、後期王朝末から現れた。
祭文サイモン・歌祭文などの出発点たる唱門師シヨモジン祭文・山伏祭文などは、明らかに、卜部や陰陽師の祭文から出て居る。祝詞・寿詞に対する護詞イハヒゴトの出で、寺の講式の祭文とは別であつたやうだ。