タヽ)” の例文
たゝりはたつのありと複合した形で、後世風にはたてりと言ふところである。「タヽりて言ふ」は「立有而タヽリテ言ふ」と言ふ事になる。
即、生活の根本力をなすもの、仮りに名付くれば、精魂とも言ふべきものと、タヽりをなす側から見たもの、即、いちまぶい(生霊)としにまぶい(死霊)とである。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
古代程神に恐るべき分子を多く観じたが、海のあなたから来る神には、地物の精霊とは別で、単にタヽり神としての「媚び仕へ」ばかりでなく、邑人に好意を寄せるものとして迎へる部分があつた。