神斧山しんぷざん)” の例文
その奥に緑青ろくしょうを吹いた銅瓦あかがねがわらの館が、後ろに聳え立つ神斧山しんぷざんの岩石に切組んで建ち、あたかも堅固な城廓のていをなして、見る者の眼を愕かせている。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蘭谷あららぎだにを取り囲んだ、神斧山しんぷざんの肩から、青白い妖星が、谷間を覗き込んでまたたいている。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)