砥粉とのこ)” の例文
これとむかい合ッているのは四十前後の老女で、これも着物は葛だが柿染めの古ぼけたので、どうしたのか砥粉とのこまみれている。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
大青道心の坐禅三昧を可笑しがり、法話の集ひのある夕辺、庫裏へ忍び、和尚の食餌へやたらと砥粉とのこをふりまいておいた。
閑山 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)