まなじり)” の例文
井上半十郎は縛られたまま、縁の上ににじり上って、涙を含んだ悲憤のまなじりを裂きました。
江戸の火術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
賄賂を出した者も出さない者も、田沼に引立てられた者も退けられた者も、田沼の悪の代弁者と思われた秋月九十郎に対しては、まなじりを決し、拳を握り、その肉をさえくらわんとひしめき合ったのです。