直衣ちよつき)” の例文
小川家の離室はなれには、画家の吉野と信吾とが相対してゐる。吉野は三十分許り前に盛岡から帰つて来た所で、上衣を脱ぎ、白綾の夏直衣ちよつきの、そのボタンまではづして、胡坐あぐらをかいた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)