異香いきやう)” の例文
件の僧は暫したゝずみて訝しげに見送れば、焚きこめし異香いきやう、吹きる風に時ならぬ春を匂はするに、俄にいまはしげにかほそむけて小走こばしりに立ち去りぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)