用達ようだ)” の例文
鮓答また薬として近古まで高価だったは、タヴェルニエーの『印度紀行』巻二で判る。また畜類の糞は古来種々に用達ようだてられた。
去年広田先生がこのまえの家を借りる時分に、三か月の敷金に窮して、足りないところを一時野々宮さんから用達ようだってもらったことがある。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
治「へえ……それでは只今手許にはございませんゆえ、永井喜八郎から用達ようだてゝ貰って参りましょう、毎年まいねん参って顔も知って居りますから」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
宅も卓一さんにはちょく/\借りられて弱っていますので、汽車賃を用達ようだてるのは嫌だしといって商売物の車に乗せるのも嫌だったんですが、卓一さんと来ると口が旨いですからね。
青服の男 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)