環付螺釘リング・ボールト)” の例文
このあいだじゅうずっと、私は決して環付螺釘リング・ボールトを放しませんでした。兄はともの方にいて、船尾張出部のかごの下にしっかり結びつけてあった、小さなからになった水樽みずだるにつかまっていました。
前檣フォアマストの帆索をゆるめるとすぐ、甲板の上にぴったりと腹這はらばいになって、両足は舳のせまい上縁うわべりにしっかり踏んばり、両手では前檣の根もとの近くにある環付螺釘リング・ボールト(13)をつかんでいました。
環付螺釘リング・ボールトにつかまっている自分の位置から離れることを承知しないのです。