「そりゃあね、庭の鳳仙花ほうせんかの中か、裏の玉蜀黍畠とうもろこしばたけにでも連れてきゃよかったんだよ」と私は三高生に笑って見せたが、「それでも下剤薬を飲ましたので通じましたよ」とそのおいがまた笑い出した。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)