狭手彦さでひこ)” の例文
姫が狭手彦さでひこの船を見おくりつつ、ここより空しく領巾ひれふりけむと、かきくるる涙にあやなや、いづれを海、いづれを空、夢かうつつかのそれさへ識るの暇もなく、あたかも狂へるものの如くに山を下り
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)