“牟婁(ムロ)” の例文
一つには峻自身の不検束(ふしだら)な生活から、彼は一度肺を悪くしたことがあった。その時義兄は北牟婁(ムロ)でその病気が癒(なお)るようにと神詣でをしてくれた。
城のある町にて (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
峻(たかし)にはそのお祖母さんの運命がなにか惨酷な気がした。それが故郷ではなく、勝子のお守りでもする気で出かけて行った北牟婁(ムロ)の山の中だっただけに、もう一つその感じは深かった。
城のある町にて (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
北牟婁(ムロ)にいた時、勝子が川へ陥(はま)ったことがある。その話が兄の口から出て来た。
城のある町にて (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)