“片端爪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたはづめ50.0%
かたわづめ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は貴方の右足の小指の、黒い片端爪かたはづめさえ知っているのですよ。この五葉の切りぬきを、貴方は、こっそり赤い文箱に仕舞い込みました。どうです。いやいや、無理して破ってはいけません。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
私の人間としてのいたらなさは、可哀そうにあの子にも伝わっているのです。私は、あの子の事に就いては、あの子の、右足の小指の黒い片端爪かたわづめまで知り抜いているのです。
新ハムレット (新字新仮名) / 太宰治(著)