片端爪かたはづめ)” の例文
私は貴方の右足の小指の、黒い片端爪かたはづめさえ知っているのですよ。この五葉の切りぬきを、貴方は、こっそり赤い文箱に仕舞い込みました。どうです。いやいや、無理して破ってはいけません。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)